塾業界コラム

一流講師の条件とは<私塾界調べ>

教育にかけるお金

毎年、私塾会が発行している『学習塾白書2011─2012』によると、教育にかけるお金、通塾率とも減少とのこと。塾をとりまく厳しい現状が数字に表れていると山田副社長は言います。数字の背景と、その中でどう塾は生き延びていくのか、山田副社長からの提言です。

『学習塾白書2011─2012』によると、2010年度の学習塾の市場規模推定は1兆2631億円。2008年度の1兆3153億円からやや下がりました。
実際、上場塾19社の売上総額は0.85%減少しています。

背景を見てみましょう。まず子どもの数。

文部科学省の「学校基本調査」によれば、小学生1.8%減、中学生0.85%減、高校生数0.11%増、小中高全体では1.1%減でした。

また、同じく「全国学力・学習状況調査」によれば、小6の通塾率(家庭教師含む)が0.8ポイント減(1.68%現象)、中3の通塾率が1.4ポイント減(2.21%減)です。

これを加重平均すると、通塾率は全体で2.41%減少したと試算できます。

さらに、経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によると、塾生1人当たりの年間客単価は0.77%減少とのことです。

○学種別市場規模の推移(百万円)

※学習塾白書2011-2012
○学習塾の市場規模(億円)

※学習塾白書2011-2012

少子化と不景気で、市場環境が厳しくなるのは今に始まったことではありません。

しかし、震災の影響や全世界的な金融不安から、さらに厳しい状況が続くことが予測されます。

11月20日の産経新聞によると、
「10月に行われた模擬試験「3大テスト会」(四谷大塚、日能研、首都圏中学模試センターのテスト)の小6の参加者は計4万1862人で、前年同期より2484人(5.6%)少ない」
とのこと。

来春の私立受験者は10%程度減るのではないかとの見方が強いようです。来春の私立受験者が減るであろうことは、ただでさえ4年前から予測されていました。

2008年9月にリーマンショックが起こり、その時点で小学校3年生の子どもをもつ家庭のうち、少なからずが私立中学受験を諦めたであろうことが推測され、その子たちがまさに2011年に小学校6年生になる計算だったからです。

そこに、さらなる不況や震災が追い打ちをかけた状況になります。

同じく11月20日の産経新聞には次のような記事も掲載されていました。
「高校入学から大学卒業までの教育費が子供1人当たり約1042万円に上ることが日本政策金融公庫のアンケートで分かった。過去最高だった昨年より約17万円減少したが、高止まりの傾向。一方、年収800万円以上の世帯では昨年より約90万円も減少しており、景気低迷による家計の節約は教育費にも及んでいるといえそうだ」

同調査によると、子ども1人当たりの高校3年間の教育費は335万2000円、大学4年間では707万1000円とのこと。

また、世帯年収に対する教育費の割合は平均37.7%。過去10年間で最高です。

年収が低い世帯ほど教育費の負担は重く、200万円以上400万円未満の世帯では教育費が57.5%を占めているということです。学習塾としては、価格競争になることも考えておかなければなりません。そして、その傾向はすでに始まっていると言えるでしょう。

しかし、保護者の多くは、塾費用よりも私学の学費の高さをネックにしているようです。

そこに対して、塾として打つ手はないでしょうか。例えば、私立中学受験について。

他力本願な方法ではありますが、「授業料軽減助成金」や「東京都育英資金貸与」、「入学支度金貸与」などの私学での学費を補助する制度の認知を広めたり、学資保険などいわゆる教育ローン系の金融商品を紹介したりという動きはできないでしょうか。

私学協会などの団体でも、私学合同説明会などの場で、補助金制度や金融相紹介をしていますが、来場者のほとんどは私学受験を決めて学校選びをしている最中の小学校高学年の家庭です。

それでは市場の拡大につながりません。もっと早く見込み客にリーチする必要があります。

例えば、ファイナンシャルプランナーを招き、私学入学後に活用できる学費支援制度や金融商品の説明会を、小学校中学年の保護者向けに開くなどの動きはできないものでしょうか。

ファイナンシャルプランナーの資格を持つ人が塾に常駐し、いつでもお金の相談ができるというのも喜ばれそうな気がします。単体の塾で開催することは難しいかもしれません。

しかし学研のような大きな経営母体があれば、可能ではないでしょうか。
勉強を教えるだけではなく、私学に行きたいという気持ちをまるごとサポートするというスタンスが必要になるかもしれないですね。

文責:私塾界/全国私塾情報センター 副社長 山田未知之

プロフィール

山田未知之(やまだみちゆき)

私塾界/全国私塾情報センター 副社長

1977年、埼玉県生まれ。2010年より塾業界唯一の情報誌『月刊私塾界』を発行する株式会社私塾界の副社長を務める。同社は、1981年の創刊以来、全国の学習塾経営のサポート役として経営情報の提供やセミナーの開催、コンサルティング業務や進学資料の提供などを行っている。2011年には、わが子に合った塾選びのための情報サイト『塾図鑑』を立ち上げるため、バウンス株式会社を設立した。

ホームページ http://www.shijyukukai.jp/

これまでの記事

  1. 学研塾ホールディングス
  2. トップメニュー
  3. 講師憲章
  4. 学研・塾講師検定
  5. CSR活動
  6. お知らせ

コラム

学研塾HDグループ・トピックス

早稲田スクール

11/18:小6受験生対象の第3回「熊大附中模試」「県立中模試」

早稲田スクール

11/14:第2回「保護者面談会」スタート

早稲田スクール

11/12:第2回「熊高模試」

早稲田スクール

11/5:小5対象の第2回「熊大附中模試」、小6対象の無料模試・第1回「新中1学力予測テスト」、および中2対象の無料模試・第1回「プレ四高模試」

全教研

秋季学習合宿開催!
小4・小5:11/24〜26・玄海ロイヤルホテル
小6:11/3〜5・宗像グローバルアリーナ
中3:11/24〜26・和多屋別荘/龍登園

学習塾イング

「イング光明池校移転開校!」11月新入生、リニューアル特典。入学金免除&11月授業料・学習支援費 50%OFF(※先着10名様限定)

学習塾イング

「イング日根野校リニューアルOPEN!」11月新入生、リニューアル特典。入学金免除&11月授業料・学習支援費 50%OFF(※先着11名様限定)

早稲田スクール

10/28:小6受験生対象の第2回「国私立中模試」

早稲田スクール

10/22:小3〜中2対象の第4回「学力判定テスト」

早稲田スクール

10/15:中3対象の第4回「四高模試」

ページトップへ戻る