塾業界コラム

一流講師の条件とは<私塾界調べ>

厳しい市況の中での集客のヒント

各塾・教室とも、夏の集客に向けて募集活動の真っ最中のこの時期。塾業界の追い風といわれる学習指導要領の改訂を、どれだけの塾がプラスに活かしているのか。集客戦略と戦術をどこに置くのか、山田副社長が語ります。

少子化に加え、長引く不況。塾業界にとっては厳しい状況が続いています。そんな中、各塾ではどのような集客戦略を講じているのか、『月刊私塾界』が全国の塾にヒアリングを行いました。そこから見えてくる、今後の集客のヒントをまとめたいと思います。

新・学習指導要領の追い風に乗るために

東海地方のある中小塾では、学習指導要領の改訂および教科書改訂について言及したチラシが当たったとコメントしています。もともと教育に対しておおらかで、危機感の少ない地域において、危機感を煽るようなメッセージが保護者の意識を変え、2011年の4月時点の生徒数と比較して、小学生で133%増、中学生で50%増という伸びを記録したということです。

チラシといってもWordで自社作成した簡単なもので、お金はほとんどかけられていませんでした。大切なのはメッセージの内容なのですね。

学習指導要領の改訂は、塾業界にとって追い風になると、誰もが予想していました。しかし、どれだけの塾がその追い風をつかむことができているでしょうか。

追い風が生じるのを待っているだけではダメです。追い風を自分たちの力でどこまで強めることができるかどうか。そこにかかっているのではないでしょうか。

また、同塾では、小学生については「国語」「算数」という教科ではなく、「よみ・かき・そろばん」という表現で、基礎学力の充実を訴えたことで、生徒数が伸びたということです。

学習指導要領がころころと変わり、「新学力観」などという言葉が一人歩きをしているこのご時世、次から次に発明される目新しい教育用語よりも、日本人の価値観に古くから存在する言葉の重みが保護者の心をつかんだととらえることができるでしょう。「教育の原点回帰」がこれからのキーワードといえるかもしれません。

なかなか塾を決めない慎重派が増えている!?

関東地方の中堅進学塾では、昨年から例年にはない傾向が表れているといいます。

昨年の新規入塾は4月以降まで続きました。震災のせいかと、考えていたようです。しかし、今年も4月以降、5月、6月に入っても新規の入塾が続いているというのです。

通常は2〜3月が入塾のピークというところが多かったと思います。その山が、4月以降の1学期の中頃まで延びているというのです。今では、その塾は4〜7月の3カ月を第2募集期を位置づけているとのことです。

特に、中学1年生にこの傾向が見られ、学校が始まり、生活のリズムや周りの様子をうかがいながら、通塾を決めるという慎重な姿勢の広まっていることが背景にあるのではないかと考えられます。

今後、集客戦略の立体化が必要になるかもしれません。

目先の生徒数よりも狙い通りの生徒を集めることが重要

先にご紹介した東海地方の中小塾は、小学生から高校生までバランス良く生徒数を伸ばしています。厳しい市況の割には健闘しているほうだと自己分析されています。

本来であれば、得意とする中学生に特化して生徒を募集したいのところなのですが、もともと子どもの数の少ない地域ということもあり、小学生から高校生まで広い年齢層をターゲットにせざるを得ないという状況があるようです。

しかし、生徒が来てくれればなんでもいい、とは考えていません。この塾では、富裕層にターゲットを絞っており、同じ地域の他塾と比べて料金は明らかに高め。しかし、それが逆に差別化ポイントとなり、狙い通りの生徒層が集まってきているというのです。

狙った通りの生徒が集まれば、狙い通りの指導ができます。当然顧客満足度は高まります。顧客満足度が高いので、類は友を呼ぶ流れに乗って、さらに狙い通りの生徒が集まるという好循環が生まれたといいます。

たくさんのダイレクトメールを打って、やみくもに生徒を集めていたら、このような好循環はできなかったでしょう。目先の生徒数だけではなく、狙い通りの生徒が集められているかを経営指標にするという発想が必要だと思います。

逆境の時こそ、成長戦略を見出すチャンス

どこもかしこも集客がうまくいっているわけではありません。大切なのは、自分たちに何ができるのか、一方で何が足りないのか、その上で今後どうしていけばいいのか、といった課題が明確になっていることです。

大量の広告費をばらまけば、それなりに目先の生徒数は集まるでしょう。しかし、それが確実な経営資源になるのかというと疑問です。

逆境の時こそ、企業の真価が問われます。この逆境を成長戦略を見出すためのチャンスとして乗り切ってほしいと思います。

文責:私塾界/全国私塾情報センター 副社長 山田未知之

プロフィール

山田未知之(やまだみちゆき)

私塾界/全国私塾情報センター 副社長

1977年、埼玉県生まれ。2010年より塾業界唯一の情報誌『月刊私塾界』を発行する株式会社私塾界の副社長を務める。同社は、1981年の創刊以来、全国の学習塾経営のサポート役として経営情報の提供やセミナーの開催、コンサルティング業務や進学資料の提供などを行っている。2011年には、わが子に合った塾選びのための情報サイト『塾図鑑』を立ち上げるため、バウンス株式会社を設立した。

ホームページ http://www.shijyukukai.jp/

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